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Part.3謎の黒猫

Part.3謎の黒猫

「なんと不幸な夏だろう!」重い足取りで俺は長い坂に沿って歩いた。夕日の光がハイド学院に照り輝いていて、まるで蜂蜜で塗られるのようにいい匂いがしている。しかし、今俺はのんびりとこれを味わう気持ちがない。

不幸な神様は俺を気に入りそうで、俺の傍にそのままぶらぶらしていて、離れ気が全然しない。俺最後の一滴血まで飲み干したがるみたいだ。

ケーキ屋を通りかかりのついでに、宇心にケーキを買ってあげようと思いながらケーキ屋に入った。

ケーキ屋を出た時、携帯が鳴ってきた。携帯を見ると、宇心からの電話だ。

「宇心。どうしましたか?」

「どうしましたかじゃないだろう!何時と思ってるの?さっさと帰りなさい」宇心は会長みたいな話し方で話しているから、明らかに宇心の気持ちが悪いわけだ。

「あのね、宇心。俺はもう高校二年生だから、心配なんか要らない。そうだ、お前は一番好きなイチゴケーキを買ったぞ、感謝の気持ちを抱いて受けてくれよ。」

「ほんとうに!ありがとう、お兄ちゃん。」

「やっと妹のふりをしてくれるね、その自覚を持つお前を褒める価値がある。」

「宇楓、このバカ!」宇心はぶりぶりと携帯をきる。

「しかたがない。」理解できない俺はため息をしる。「妹とはいったいどんな生き物ですか?」

「ただい……」足が部屋に入らないうちに、トラのぬいぐるみは隕石が落ちるスピードで俺の顔に投げられた。

「バカ!いったいどこに行ったのよ!」

「俺、あ、あの、鏡……」恥ずかし過ぎるので事情の説明ができなかった。

「まさか鏡姉さんとデートをしたのか?」宇心は俺に近寄って詰っていた。

「そんなこと、あり得ねぇよ。俺はただ瞬と一緒だけだ。」

「あのプレイボーイと一緒なら、もっとやばいじゃないか?ひょっとして、お前と瞬は恋人同士の関係ですか?今朝の夢は予知夢と言うわけですか?」

「なに考えてるの!ただ、魂獣のコントロールの練習だけさ。」

「魂獣のコントロールの練習?観察生としてのお前?笑わせないで。お前の攻撃力がゼロの魂獣の卵は実戦に参加できると思っているか?」

「……」俺は自分の地雷に触れて自爆した。

「にゃあーーにゃあーー」どこから猫の声を聞くと、宇心は落ち着いていた。

「あっ、忘れちゃった。」はっと悟る宇心が言った。「風凌ちゃんをすっかり忘れた。」

「風鈴?買った飾り物のことか?」俺はわざと聞いた。

「アホかお前!凌駕の凌だよ!この子、可愛いじゃない?」宇心が言いながら黒猫を抱きあげた。黒猫は俺をじっと見つめた。

この黒猫と何処かで見た気がした。いいえ、正確に言えばこいつは塵になたとしても、俺は決して忘れない。間違いない、こいつは俺のファーストキスを奪う元凶だ。

「ぼろぼろの黒い布みたい。何処で拾ったんだ?持ち主がいれば放したほうがいい。」

「お兄ちゃん、ひどいね。どうしてそこまで言うの?風凌はそんなに可愛いのに。」

「何言ってるんだ。猫アレルギーがある俺にっとては、猫が可愛いわけがないだろう。」

「そんなこと言わないで。お兄ちゃんはその欠点を乗り越えるかもしれない。」心は猫を抱いたまま、俺に近づいた。

「はっちゅ、はっちゅ……」俺は思わず咳をした。「俺から離れろ!はっちゅ、はっちゅ……と、とにかく、俺の体質にとって、家に猫を飼うのは禁止だ。それに、家には熱帯魚を飼ってるだろう。だから猫はダメ!」

「あぁ、言い忘れてだ。兄ちゃんが飼った熱帯魚は一匹も残らず死んでしまったよ。」

「なに!俺の熱帯魚は、は……」俺は体が震えて怒鳴る声で叫んだ。「許さねぇ!この猫野郎!自分の子供を失った父親の苦しみが知ってるか?この仇は必ず討ってやろう!」

俺は猫に駆け付けた。でも、最後はどうしようもない状況になった。何故なら、私は猫アレルギーがまた始まってきた。

「落ち着いて、お兄ちゃん。この黒猫はサイス叔父さんが飼ったの。仕事が忙しくて猫を世話できないので、うちに預けるよ。」

「サイス、あの面倒臭いを口癖にして独眼の叔父のことだよね。いつも勝手に厄介ものを投げつけてくる。なにか忙しいんだよ、この言い訳古いじゃない?朝陽市に海水浴場を開くだけだ。時間はいくらでもある。彼は単なる面倒だと思って、このくそ猫を捨てるだけだ。」

「叔父さんらしいやり方ね!」心は納得して頷く。「でも、叔父さんは私達命の恩人だよ!だから、この依頼、引き受けましょう。」

「それはそうなんだけど、俺、命を懸けてこの依頼を引き受ける。」

「大袈裟じゃない?命を懸けるなんて。相手はただ猫よ。」

「君は分かるはずがない。いま、私はどんな気持ちで生きてるか?死神に追いかけられるような気分だ。分かるのか?」

「世界は違うよ、私達が生きている世界は。」

「もういい、この猫を籠に閉めてくれ!部屋に走り回らなければ問題はない。」

「でも、サイスはメモを残してあげる。」心は慎重にメモを投げてくれた。

{親愛たる宇楓:

俺は「風凌」という可愛い子猫ちゃんを頼む。是非彼女を大切にして、下僕のように彼女に仕える。移り気は絶対だめだ。彼女のそばにいってくれ。そういうわけで、今日からお前の寝室は彼女のものになる。最後、彼女は自由が好きで籠に閉じないように。もし、彼女のもてなしが十分でなければ、許さないぞ。暇があれば、彼女を見に来る。それじゃ!

お前の親愛たるサイス

PS:気を付けてださい。この子報復心は強いので彼女を怒らないように。もし俺は忙しくなければ、お前がくしゃみをする様子が見に行きたいんだ。(笑)}

「なんなんだ、これ!笑わってたまるか。」俺は腹が立ってメモを破る。「お前の子猫ちゃんは俺の子供を全部殺したんだ。それに、俺が17年まで保存したファーストキスを奪った。何か俺は此奴の下僕だ!笑われるな!俺は猫アレルギーのことが知っているのに、俺に此奴の面倒を見させる。」

心はソファーに横になって腹を抱えて笑いこけた。

正直に言えば、三十代のサイスは俺と心にとってお兄ちゃんのような存在だ。

それで、俺はこの黒猫を飼うことになった。もちろん、あのくそ猫は心と一緒にいるんだ。今日の不幸は明日まえに全部忘れるように俺が望んでいる。とにかく、寝ようかっ!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

NSAとはNationalSecurityAgencyの略語でファルシア共和国の中央政府ということだ。ひそかに魂使を管制して、七つの地区で魂使学院を建てて魂使を培う。統治のためだけではなくて、他の企てもあるそうだ。NSAは魂使学院から優れた魂使を選らんで特別部隊をつくるので、対外戦争にずっと有利な形勢を占める。そして、NSAは異世界からの魂獣と他の帝国の攻撃を防ぎ、この国と国民を守る。

NSAは政治手段を使って魂使に関しての情報を絶つ。それに、七つの地区に大量な部隊を配置した。緊急事態以外、魂使は自分の魂獣を呼び出してはいけない。数年間、この七つの住民は魂使の存在を認める。さらに、魂使という職業が羨ましい。

国東市は第五区と呼ばれる。現在、中央政府は「killer」をNSA第五区支部部長に任命する。

NSA中央本部:

黒いウインドブレーカーを着て仮面を被る銀色の髪の少年は速足でサイスの事務室に向かって歩いた。

「どういうつもりだ!サイス!」

サイスは何の返事もないで、ただ自分の部下を離れらせる。さらに、ドアや窓をきちんと閉めた。

「来るだと思っていた!killer!」

「貴様、なぜ風凌を私が管轄範囲の国東市に入れるんだ?納得できないなら、承知しないぞ!」Killerは低い音をして、どうやら、怒りを押し殺すらしい。

「よく通じてるね。予想以上早い。なぜと聞かれると、こちはこちの事情があるんだよ。自分の計画のためさ。それに、私は取り合いを破っていない。面倒なので、他のことは言いたくない。とにかに、すきにしろ!」

「ふん!彼女で私を牽制するのか?やはり、私のことを信じないなあ!」killerの口元に不気味な微笑みを浮かべた。

「それは仕方ないのことでしょ。あなたの秘密を見つめる以上、利用しないと、今後そんな機会はないと思うよ。」

「……」

「どうせ、ファルシア共和国七将の私は、いずれはあなたに殺されるでしょ!今、何もしなければ、私の目的は永遠に達成しないだろう。」

「ふん、覚悟ができたか。それでよい。」

「風凌に言いがかりをつけないでほしい。それに、私たちの取り決めを忘れるな。」

「チェ……」

「それより、長い時間ぶりだな!仮面を脱いでこの過去上司の私とお酒を飲まない?」

「結構!今後、このような行動をするまえに、私に話しなさい。さもなければ、マジで殺すぞ!」

「はい、はい、はい。」サイスは適当に言い返った。

Killerは窓を開けて透き通ってきらきらと輝いている翼を広げて、中央大廈の50階から飛び下ろした。


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